~戸籍のお話~
2021年06月28日
こんにちは!!
今日は,知ってるようで知らない!?
奥が深い戸籍のお話を,大塚・津田法律事務所 事務員がお送りいたします!!(^^)/
もしあなたに相続が発生して,
生命保険金の請求
預貯金の解約
土地・建物の相続 ・・・・などが生じた場合,
各機関によって必要書類は異なりますが,ほぼ,
「『亡くられた方の出生から死亡までのすべての戸籍』を取ってきてください」
と言われます。
これは,亡くなられた方の相続人の有無を確認し,あなたが相続人であるのかを確認する必要があるからです。
な~んだ。簡単やん♪ 市町村役場に行って取ってきたらいいがやろ?
そう思うかもしれませんが,結構スムースにいかないことが多いのです。( ;∀;)
というのも,皆さん,一般的にいう「戸籍謄本」には種類があるのをご存じでしょうか?
実は一般に言う「戸籍」には,
●戸籍謄本 :今現在記載されている戸籍のこと。
●除籍謄本 :結婚や死亡により,戸籍に記載されている全員が抜けて戸籍に在籍する人がいなくなった戸籍のこと。
●改製原戸籍謄本 :法令の改正等により戸籍が作り直された場合の,改正前の制度による戸籍のこと。
があります。
私たちが生まれてから死亡するまでの間には,様々な理由で複数の戸籍が生じます。
基本的な戸籍が作られる流れは,以下のとおりです。
①生まれたとき,親の戸籍に入ります。
②結婚したとき,親の戸籍から抜けて配偶者と新たに戸籍が作られます。
③離婚したときは,筆頭者がご自身でなければ,配偶者の戸籍から抜けて結婚前の戸籍に戻るか,
またはご自身を筆頭者とする新たな戸籍を作ります。
④転籍したときは,新しい本籍地で戸籍が作られます。
※ 転籍とは,本籍地を移すことです。現住所と異なり,どこでも定めることができます。
⑤法令の改正等により戸籍が改製されたとき,新しく戸籍が作られます。
意外と複数ありますよね??
そのため,相続手続きの際は,亡くなった時点の戸籍だけでは相続人の全てを確認できないので、
「生まれてから死亡まで」の全部の戸籍が求められるのです!!
でも,最寄りの市町村役場に行って全部出してもらったらえいやん?
と思ったあなた!!!
ちょっと残念!! ( ;∀;)
戸籍に関する証明は本籍地で発行されます。
場合によっては,亡くなられた方の戸籍や除籍などの全てが同じ本籍地とは限らないこともあるため,
それぞれの戸籍の本籍地である市区町村に請求することになるのです。
本籍地の市町村役場が,あなたが住んでいる近くであればいいのですが,遠方だったり県外だったりすると窓口まで書類を取りに行くことが難しいため,郵送で請求しなければならないという負担が生じます。
県外だと取り寄せに日数がかかってしまうデメリットもありますね。
このように,相続の手続きにおける戸籍の取得や,亡くなられた方の相続人を確認するため戸籍を一式集める場合には,とても労力がかかることがあります。
ご自身で取り寄せをすることは充分可能ですが,お困りの場合は専門家にご相談するのも一つの方法かもしれませんね。
今回は,なかなか奥が深い戸籍のお話でした♪
皆様のご参考になれば幸いです。
ではまた~~(^^)